アナオリカーボンポット × 匠(シェフ)
あのシェフもお墨付き!
DECEMBER 27, 2017
濃密な仔羊の旨みを余さず引き出す力に感動!
最新情報
フランス・パリや大阪での修業を経て、自身の店を開いたのが1998年。2018年でちょうど20周年を迎える。熟練の技を生かした素材感のある料理で定評の高い大垣裕康シェフに、カーボンポットを使って料理を作っていただいた。
第2回 大阪●フランス料理『ヴレ・ド・ヴレ シェ・ヒロ』
オーナーシェフ 大垣裕康さん
仔羊が短時間でホロホロに
素材の力を引き出す料理を得意とする大垣シェフ。この日作っていただいたのは、南フランス産の仔羊を使った煮込み料理だ。
「最初に、肉の表面に焼き色をつけてから煮込むのですが、鍋の温度が素早く上がるのか、すぐに肉を入れてもくっつかないことに、まず『おっ!』と思いました」。
『VOL.(ボリューム)』に、仔羊の肉を入れた瞬間の驚きをそう振り返る。
熱伝導性が高く、蓄熱する力も持ち合わせたカーボンは、鍋全体に素早く均一に熱が伝わり、さらに内側に耐熱セラミックをコーティングしているため、油を引かずとも食材が焦げ付きにくいのが特長だ。
肉の表面に、こんがりと焼き色がついたところで、仔羊の骨から取っただし(フォン・ダニョー)やホールトマトなどを加え煮込んでいく。
「普通ならコトコトと長時間煮込むのですが、このポットなら1時間もかからないうちに、肉が柔らかくなるんですよ。しかもしっかりと旨みが出ている感じですね」。
カーボンの遠赤外線放射率は、鉄の約5倍。素材の芯から熱が入り、柔らかくなるだけでなく、凝縮された旨みも閉じ込める。
「僕たちの場合、鶏一羽丸ごとを使ったりして大きな鍋で20人前ぐらいを一気に仕込むのが普通。大量に作る方が圧倒的に美味しくなりますから。ところがこのポットだと、少量でもそれに匹敵する美味しさに仕上がる感じがします。保温効果も高いし、再加熱する時にも、すぐ温度が上がるので便利ですね」。
バターライスもふっくらムラなく
付け合わせるバターライスは、『OVAL』を使って炊き上げる。少量のバターで米が透き通るまで炒め、あとは水を加えて10数分。
「対流が良いからか、短時間でこんなにふっくらムラのないキレイな炊き上がりになるんですよ」と、破顔するシェフ。
密閉性にも優れているカーボンポットは、旨みも水分も逃さないため、短い時間で芯からふっくらしたごはんを炊くのも得意技。また、底の中央に膨らみを持たせることで、蒸気が鍋の中で対流する構造になっているので、ムラにもなりにくい。
炊き上がったバターライスに、仔羊の煮込みをとろり。緑やオレンジの野菜が彩りを添える鮮やかな一皿が出来上がった。
「仔羊のトマト煮込み、ナヴァラン・プランタニエールです」。
トマトの程よい酸味と溶け合ったホロホロとした食感の仔羊肉。
「凝縮された濃密な旨みがパワフルに感じられるでしょう?」
口に溢れる力強い旨みは、程よく歯ごたえの残るバターライスとも相性抜群。これはワインが欲しくなる。食べ終えた後も、仔羊の旨みとバターのコクが重なる深い味わいの余韻が、長く豊かに続いた。
仔羊のトマト煮込みに春野菜を添えた『ナヴァラン・プランタニエール』。フランス・ヴァンデ地方の郷土料理で、ビストロの定番料理だとか。
「5月に解禁になるフランス産仔羊は、肉質も違って更に美味しいですよ!」
(プロフィール)
大垣裕康さん
大阪の老舗レストランで修業を積み、25歳で渡仏。パリで2年間を過ごし、3軒のレストランを経験。帰国後は、大阪のフレンチレストランでシェフを務め、1998年に心斎橋で開業。ワインと楽しめる骨太な料理で人気を博し、関西にビストロを根付かせた立役者の一人。05年、現在の場所に移転した際に、ワインビストロの冠を取り、フロアも3倍の広さに。モダンで落ち着いた店内には、カウンターとテーブル席の他、個室も備える。「ブルゴーニュが好き」というシェフがチョイスする、小さなワイナリーが手がけるワインを目当てに訪れるファンも多い。
(お店データ)
●住所 大阪市西区新町1-24-8
ノース四ツ橋ビル1F
●電話 06-6535-7807
●営業時間 ランチ 11:30〜14:00
ディナー18:00〜22:00
●休日 月曜(祝日の場合は翌火曜)
●予算 ランチコース3000円〜、
ディナーコース5500円〜
●席数 36席(カウンター8席、テーブル20席、個室8席)※禁煙
●カード利用 可