アナオリカーボンポット × 匠(シェフ)
あのシェフもお墨付き!
FEBRUARY 26, 2018
旨味、香り、水分。何も逃がさないんです!
本場での修業経験を経て“イタリアン割烹”なる独自のスタイルを確立したオーナーシェフの白石涼海さん。今回、カーボンポットで挑戦してくれたのは、イタリアの定番料理・カルツォーネと淡路島玉ねぎの塩蒸し焼き。さてその仕上がりや如何に?
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第3回 神戸●イタリア料理
『イタリアン割烹 海』オーナーシェフ 白石涼海さん
一滴の水も入れていないのに、このジューシーさ!
一品目は、淡路島の玉ねぎを塩蒸し焼きにしたシンプルな料理。
カーボンポット『VOL.(ボリューム)』の底にびっしりと粗塩を敷き詰め、皮付きのまま半分にカットした玉ねぎを置き、上にローズマリーを載せる。
「普段は、アルミホイルに包んでオーブンで焼くんですが、その差は歴然です」とシェフ。
蓋をして強火で10分、その後ごく弱火にして約20分。出来上がったところで蓋を取れば、ローズマリーの香りがブワッと溢れ出る。玉ねぎの断面は、見るからにとろとろだ。
「一滴の水も入れていないのに焦げてもいないし、すごくジューシーでしょう?」。
食べて見ると、蕩けるような玉ねぎの甘みが舌を包む。繊維の中に溶け込んだローズマリーの香りが、後から後から追いかけてくる。塩味はまろやかで、シンプルなのにご馳走感たっぷりだ。
「玉ねぎの水分が、ポットの中でローズマリーの香りや塩分と一緒に対流して、それがまた玉ねぎの中へ戻っているみたいですね」。
オーブンで焼いた時には流れ出る、茶色の液体が出ないことに驚いたというシェフ。
「密閉性が高いので、甘みも香りも旨味も、何も逃がさない。甘くて美味しい淡路島玉ねぎの魅力を、丸ごと余さず味わえる、もってこいのポットです」。
「玉ねぎの塩蒸し焼き ローズマリーの香り」
ローズマリーのふくよかな香りとまろやかな塩味が、みずみずしくて甘い玉ねぎの魅力をさらに引き出している。
パリッとふわふわの秘密は、均一かつやわらかな火の通り
さてもう一品は、ピザと同じ強力粉の生地で具を包んだ、三日月型のカルツォーネだ。中はガーリックオイルで炒めたキノコやトマトにモッツァレラチーズ。トマトソースの代わりに、白味噌の六甲みそを使うというのが白石シェフらしくて、なんともユニーク。
薄くオリーブオイルを塗ったポットを強火で温めてから、カルツォーネを入れて弱火で10分、裏返してもう10分。焼きあがったカルツォーネは、外側パリッと香ばしく、内側はふんわり。かぶりつけばもっちりの理想形。
「あたりのやわらかな火が、生地全体を包み込むので、ほどよく焦げ目がついて、パリッと香ばしく焼けるんです」。
カーボンポットは、熱伝導率が高いだけでなく、熱拡散率も高いため、全体にムラなく熱が行きわたる。シェフは、その特性を見抜き、ポットをオーブンのように用いたわけだ。
「オーブンより、水分を閉じ込める力が強いので、ふっくら柔らかく焼けるんです。次は、焼きリゾットを作ってみようと思っています。きっと、お米もふんわり美味しく仕上がると思います」と瞳を輝かせるシェフ。次のチャレンジ結果が、今から楽しみだ。
「キノコと白味噌のカルツォーネ」
パリッ、フワッ、もっちりの生地と、クリーミーな白味噌とチーズの相性も抜群!ワインにも日本酒にも合いそう。
(プロフィール)
白石涼海(しらいし・りょう)さん
神戸市出身。国内、海外で料理を経験した後、本場の料理を学ぶためイタリアへ。マルケ州の料理学校で郷土料理を学び、パルマやシチリアの星付きレストランでも修業を積んで帰国。2013年12月、『イタリアン割烹 海』をオープン。清水焼や有田焼の器で供される料理は、見た目は和食、食べればイタリアンという、ギャップに驚くユニークな料理で客を楽しませている。
Photos: 下村亮人 Text: 柴田くみ子
(お店データ)
●住所 神戸市中央区中山手通3-2-1 トア山手ザ・神戸タワー111号
●電話 078-599-8823
●営業時間12:15〜(一斉スタート)、
18:00〜20:30ラストオーダー
●休日 日曜夜、不定休
●予算 昼3900円、
夜おまかせコース7000円〜(前日までの完全予約制)
●URL http://italian-kobe.jimdo.com/
●席数 カウンター10席(禁煙)